(7)消しと打ち込み
消し
◎ 打ち込みは、一歩遅れた戦い。
◎ 相手がやって来たら、まずはじめにその意図を察すること。(前田陳爾)
◎ 打ち込みには二種類あり。すなわち、敵の石を攻める打ち込みと地を荒らす打ち込みと。攻める打ち込みが、地を荒らす打ち込みより値打ちがある。また、地を荒らす打ち込みにも、おのずから、大きい打ち込み、小さい打ち込みと色々ある。(梶原武雄)
◎ 打ち込みは、その効果から三つに分けられる。
A 両方の石がおさまっていない場合
B 一方だけがおさまっている場合
C 両方ともおさまっている場合
Aは「第一級の打ち込み」、打ち込んだだけで有利になります。
B、Cと相手が堅くなるにつれ、ヘタに打ち込むと逆襲される危険が伴いますので、状況判断が大事です。
Cについては、これは「地だけの問題」、打ち込まずに、外側からヨセても大差ない場合が少なくありませんから、この場合、打ち込みというより消しと考えたほうがよいでしょう。(長谷川章)
◎ 打ち込みには、おのずから、急所というものがある。(梶原武雄)
◎ 二間ビラキというのは、本来堅固なヒラキとされています。その堅固なヒラキがふたつ並ぶと、かえって打ち込みを生ずるというのは、相手が二重に陣形を強化したところでは、それをさらに固めても惜しくはないという発想からくるものである。(長谷川章)
打ち込み
◎ 厚みには、限度をわきまえて。
◎ 消しは、深すぎず、浅すぎず、中庸の位置。
◎ 両翼にはケイマ、ケイマの軽い消し。
◎ 深入りは、荒らせば勝ちという以外、悪いとしたもの。
◎ 打ち込みがとても無理なら、拡大制限、先手をもって他の大場に。
◎ 模様削減の基本としては、深い浅いの程度があるが、その尺度は大局から出てくる。ひとつは、模様の厚さの強弱、もう一つはこれが最も重要な模様の外側の将来性としての価値の大小。(酒井猛)
◎ 相手の模様の外側の価値が高いときは深入りせず。深入りすれば相手の石が価値の高い外側に来てしまう。(酒井猛)
◎ 連絡を妨げながら模様の拡大を牽制する。
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●↑