(8) 戦 い
切 断
◎ 碁とはなんぞや。ケンカである。ケンカは切りから始まる。(細川千仭)
◎ 切断は開戦の宣言。
◎ 切れるところがあれば、ともかく切るのがよい。(本因坊秀哉)[とは言うが・・・]
◎ 目的のはっきりしない戦いはやらないもの。
◎ 切りはそれ自身が目的ではない。切って攻める。その攻めが利くかどうかが重要なのである。(林海峰)
戦 い
◎ 戦いに定型なし。要するに、局面優先であり、姿や形にほれてポイントを見失うことがあってはなりません。序盤の遅れは取り戻せることがあっても、中盤のミスは救いようがないといえるものになってしまうのです。(前田陳爾)
◎ 石が競り合っているときは、姿形より石の道を重んじます。(前田陳爾)
◎ 敵強ければ控え、弱ければ踏み込む、碁の基本的な兵法です。(石田芳夫)
◎ 自分の強いところでは、強気で戦うべき。
◎ 味方の強いところでは強く戦う。幾分の弱みがあれば一歩控えて戦う。(梶原武雄)
◎ 戦いの時は、大場に目を奪われるな。
◎ 主導権争いに遅れるな。
◎ 一手違うという表現があります。先手になるかそれとも後手を引くかということですが、戦いにおける一手の差は大変なものなのです。(藤沢秀行)
◎ 無理は承知、弱いところはカで補え、なんてよくやっているが、無理がはっきりしている急戦はできるだけ避けること。
◎ 攻めながらも常に自陣に自を配り、手を戻すことの大切さ。
◎ 切り札はあとから使うほど効果的。
◎ 石取りに手数を掛け過ぎては碁に遅れ、碁に負ける。(佐藤昌晴)
◎ 碁も戦争だから、貴重な援軍を殺さないこと。(工藤紀夫)
◎ 後手で目二つでは、碁は終わり。
◎ 石が競り合っているのに、突如ソッポへ打つ戦線離脱、一手パスも同然の致命傷。
気 合
◎ 相手が補わなかった非をとがめて打つ気合いの一手。
◎ 逃げながらも反撃の機を窺う気合いが大切。
◎ 逃げるにも、ただでは逃げない心掛け。
◎ 逆に攻めるという意識が、相手陣に入っていくとき、私にはいつもあります。(趙治勲)
◎ 私が柳くんのころは、諸先輩と打っても、たとえ第三者がどう思おうが、打てば負けないという自負があった。過剰な自信は困るが、少なくとも自分のカを疑うようではいけない。それには、それなりの勉強量が不可欠ということになる。(大竹英雄)
―注― 柳天元(23才/平成6年)
ヨ ミ
◎ 戦いは有機的に関連づけねばならない。プロはそういう点に苦心する。だからヨミがどうしても全局的になる。(梶原武雄)
◎ 局面が険しいときは、打つ手のスピードを落とせ。